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Special Artist File:02 財部亮治

Special Artist File:02
財部亮治

「形を選ばない勇気を持つこと」

ミュージシャン・マルチクリエイターとして活動中の財部亮治さんを独占インタビュー!
専門学校九州ビジュアルアーツでのワンマンライブを終えたばかりの時間に、快くお受けくださいました。

《楽曲・活動紹介》
● アオハレ(東海オンエア「としみつ」& JENNI feat.)
● Kokomo(劇団スカッシュのドラマ主題歌)
● 届け(短編映画主題歌)
● 「YouTube Fan Fest」出演

ライブを終えた感想や、YouTubeでの投稿活動の実態、さらに! 話題を呼んだコラボ作品の裏側に迫りました!
また、多様化する音楽の荒波を越えるヒントの数々に、若きクリエイターはぜひご注目してみてください。

僕の動画を生活の一部のようにしてくれている

---まずは福岡でのライブ、お疲れ様でした!率直な今のご感想をお聞かせください。

久しぶりの福岡だったので、楽しかったです!
福岡は地元なので、個人的にはホームと思っていて、思いっきりのびのびとやれました。
それに今回は、初めましての方も多く来て頂いてすごく嬉しかったです。

---今回は専門学校でのライブでしたが、その点はいかがでしたか?

ライブの音響・照明、物販など、学生さんサポートの中で開催するライブは初めてだったんですけど、九州ビジュアルアーツの手厚いバックアップはとても頼もしかったです! 本当、ありがとうございます。

---ここから、財部さんの普段の活動についてお聞きします。財部さんはYouTubeに「歌ってみた」や自主制作曲、MVなどを投稿されていますが、特に注目すべきはその投稿頻度だと思います。多い時、週に4本は上げられていますよね?

そうですね、昔は月に1本とかもありましたが、今は自分の中で「最低週4」というノルマを意識しています。

---「最低週4」ということは、もっと増えることもあるということですか?

そうです。本当は1日に1曲でも多く上げたいんですが、1週間に3日は音源制作やイベントなどの予定が入るので単純に「仕方なく週4本になってる」っていうだけなんです。

---しかし、歌も動画編集も1日で全て終えることはハードなスケジュールではないですか?

でも嬉しいことに、僕の動画を楽しみにしてくれているファンの方々がいて、いわば財部亮治の動画を生活の一部のようにして待ってくれている人がいるので、そのことを思うとすごい原動力になるんです。


僕に求められているモノに気づいたから、変われた


財部亮治さん

---カヴァー曲の場合は「これを投稿しよう」と決まってから、どのようなスケジュールで進みますか?

例えば、その曲のピアノ音源があるという前提だと、[歌う]→[レコーディング]→[ミックス]→[動画編集]→[投稿]という流れになります。
だいたい5~6時間で終わらせるようにしてます。

---どのパートに一番時間がかかりますか?

これが昔と比べて傾向が変わってきているんです。
前は、その曲を十分に理解して「こういう作品にしよう」と構想を徹底的に作り上げてから制作に取りかかっていたので、1ヶ月に1本ぐらいの投稿頻度になっていました。
でも、ある日思ったのが、「僕の動画を見てくれる皆が求めているのって、『安心感』じゃないのか?」ってことなんです。
「このチャンネルにはこういう動画が上がる」って期待を裏切らないクオリティを日常的に提供し続けること、その方が求められていることに近いなって、思ったんです。

---例えるなら、安心して食べることができる定食屋さんのようなものですかね?

そうです! 変わらない味をコンスタントに提供し続ける、これってとても大事なことだと思うんです。
それに気づいてからは、投稿頻度が高くなりました。
動画制作におけるオーバーワークを抑えて、撮影を定点化するなど、効率化できたんです。
こうすることで1つでも音楽・動画を多く投稿できたので、「財部亮治のチャンネルにはこれが合っている」と気づきました。

---カヴァーと自主制作、それぞれで変化するアプローチや意識する点はありますか?

カヴァーの時は「アーティスト財部」ではなく「YouTuber財部」としてやる、という意識はあります。
「この曲をこの人はこう解釈して歌うんだな」と、そういう感じで見てもらえるといいかなって、思ってます。

---カヴァーする曲はリクエストから選定しますか?

そうです、実はそれに助かっている面もあるんです。
さっき話したような投稿スケジュールで活動していると、インプットの時間の確保が難しいことがあります。
でも、リクエストがあると人気の曲が分かるし、その時初めてその曲を聴くこともできるので、インプットとして有意義な時間でもあるので助かってます。

「アーティスト財部」と「YouTube財部」


財部亮治さん

---今回リリースされたアルバムは3作品目ですが、以前のアルバムと比べて感じる変化はありますか?

昔やってた音楽より、自分の進みたい方向性に近づくことができたかな、という感触はあります。
決して昔の作品がそうじゃなかったっていう意味ではなくて、やりたい音楽の形を「もう少し皆が分かりやすい形」に上手くデフォルメできるようになったと思います。
それこそ、1stアルバムの時は「アーティスト財部」が前面に出てたと思うんですけど、3rdの時には「THE・POPサウンドを作ります!」って意識して、それが上手にできたので、皆の生活に寄り添ったようなアルバムになれたかなって、思っています。

---「生活に寄り添った」というのは、どのようなイメージでしょうか?

以前、友達の結婚式のために楽曲を作った時もそうだし、ドラマ主題歌や映画主題歌を手掛けた時もそうなんですが、優先するのは「アーティスト財部」としての表現ではなくて「テーマ・状況に合った音楽」なんですよね。
それがいわゆる、生活に寄り添った音楽って思ってます。

---3rdアルバムには、「東海オンエア」のとしみつさんとJENNIさんのお二方とのフィーチャリング曲「アオハレ」が収録され、爽やかなサマーチェーンで人気を集めています。今回、どんなきっかけでコラボに至りましたか?

単純に「3人で曲を作りたいね」って思いが前々からあって、実際に作るきっかけとなったのは「VR動画を5本作る」という企画なんです。

※ VR動画…スマホの動きに合わせて360度見渡せる特殊な動画

そこで「5本中3本はコラボしたいな」って思ってて、アマリリスボム、imiga、それにとしみつとJENNIに声をかけたっていう感じです。

---コラボ制作の裏側で起きた化学反応はありましたか?

今回は僕が発信者となるコラボ作品だったので、実はメロディや歌詞はすべて僕一人で手がけてます。
責任っていうと重い表現ですけど、財部亮治発信だったらしっかり僕が決めていった方がいいかな、と思いました。
でも、いろんな人たちと関わっていくなかで「活動の幅が広がっている」という実感は強くあります。
3rdアルバムでジャケ写を撮影してくれたのもそうだし、クリエイターが集まってくれる頼もしさは心強いです!

---ヒプノシスマイクのカヴァーも話題になりましたね。

そうなんです!あれもすごく楽しかったです。

---あの曲で財部さんにとって初めてコラボした方が多くいたと思いますが、どのようなきっかけでしたか?

「歌い手さん」のグループLINEで、「ヒプノシスマイクのカヴァーを一緒にやる人~!」って、声が掛かったんです(笑)
僕は、垣根がないアーティストっていう自負があって、「歌い手さん」のグループLINEにも入ってるんです(笑)
蛇足さんやうみくんとの繋がりから、入れてもらえました。


「形を選ばない活動」を選ぶ勇気


財部亮治さん

---財部さんは、社会人になってからずっと音楽活動を続けられていますか?

いや、大学を卒業した後は普通に就活していて、ウエディングプランナーで働いていました。
でも、福岡のゴスペルグループ「F.C.G.C」っていうところで音楽活動していた時期があって、その時の繋がりから声がかかったんです。
「福岡で音楽事務所を立ち上げるから、一緒にやらない?」って。それがきっかけでした。

---当初はその事務所で活動していたんですか?

いや、結局その事務所に入ることはありませんでした。
でも思い返してみると、高校生の時はバンドやったり、大学生になってもクラブハウスで歌ったりしていて、遊びみたいな感覚ではあったんですけど、どこかで「音楽やりたい」って思いがあったんです。
その思いに火が点くきっかけとなったのが、その一声でした。

---そこから現在まで、様々な苦難があったと思います。音楽で食べていけるか不安に思っている人に対して、どのようなアドバイスをされますか?

分からないんですけど、僕ができているんだからやっていけると思います。

---財部さん自身も、勝算があって音楽を始めた訳ではなく続けてきた結果が実ったということですよね。

そうです、「どうにかなるやろ」って思ってました(笑)
僕はウエディングプランナーを辞めてこの道に入りましたけど、その仕事を続けていても良いこともあっただろうし、悪いこともあったと思います。
どっちにしろ良いも悪いもあるんだったら、「やらない後悔よりやる後悔」を選択すべきじゃないですかね。
これは、僕の活動のあらゆる根本にあるような気がします。

---最後に、音楽活動で花開くために、若きクリエイターに向けた活動のヒントをお願いします。

僕はYouTuberになろうと思ってなった訳ではなくて、「気づいたらなっていた」っていう方が正しいんです。
クラブハウスで月10本ライブをやっていた時期もあるけど、毎回同じオーガナイザー(主催者)さんだし、お客さんも一緒だし、その中で感じるのは「これはクラブ活動か?」っていう、くすぶる思いでした。
それで、YouTubeに投稿してみると再生回数900回とかで決して多いとは言えなかったんですけど、その数だけ新規のファンに聴いてもらえたってなるとものすごく意味のあることじゃないですか?

---活動の選択肢は、今の時代とても多いですよね。

そうです、だってその辺有名人ばかりじゃないですか(笑)
ツイッター、TikTok、SHOWROOM、イチナナ…知らない人だって実は有名人のような時代なんです。
大手レーベルとの契約もすごいことだと思います。
でも、それだけにしかこだわらないというよりかは、「形を選ばない活動」という勇気も持っていいと思います。


財部亮治さんと集合写真

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